常勤ひとり!

前に「置き去り事故」で取り上げた事故に関して、驚くべき記事が新聞に載っていました。なんと、常勤職員がひとり(!)だったそうです。常勤ひとりというのは、どのような状態なのでしょうか?

利用者さんが34名。支援職員が全部で24人。その内、常勤が一人。つまり、残りの23人は非常勤職員だったわけです。生活介護事業では、まともにやっていけるとは思えない数字です。自分が仕事をしている施設でも、支援職の半分以上は常勤です(それでも「もう一人増やせ」と、現場では言っています)。

それでも認可されるのはなぜか。関係者以外では分かりづらいかもしれませんが、これには「常勤換算」というマジックがあるのです。

常勤換算というのは、例えば常勤の勤務時間が8時間とします。そのばあい、8時間勤務する職員を「1」と換算します。4時間なら「0.5」。4時間勤務する職員が二人いれば、常勤が一人いるのと同じ計算になります。これが「常勤換算」です。必要な条件を満たしていれば、他は「常勤換算」で必要な職員を確保すれば良いのです。

常勤職員を一人雇用するよりも、パートタイマー二人の方が人件費は安く済みます。これを利用して人件費をカットするのは、違法でも何でもありません(良心的な施設では行っていないと思いますが)。財政基盤の安定しない施設や、利益優先の施設には魅力的でしょう。

今回のような事故を減らすには、職員の人件費を担保することが不可欠です。質の高い職員を確保したくても、介護給付費や訓練等給付費が安く抑えられていては、施設の経営が安定しません。この事件をきっかけに、この問題にもメスを入れてほしいところです。

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突風による被害(夏祭りにて)

またしても埼玉県上尾市がニュースで取り上げられました。お祭り中に突風が吹き、テントが飛ばされるなどで11名がケガをしたとのことです。

昨日の上尾市の天気を確認したところ、急に風が強くなり激しい雨が降り始めたことが分かります。対応する時間が無かったのでしょう。

竜巻注意情報が発表されていましたが、これは竜巻が発生するかもしれないというだけの情報と言っても過言ではありません。精度は低いのです。関東地方ではこの時期、毎日のように発表されます。それだけでお祭りを中止するという判断は出来ないのは当然でしょう。

ただ、そうかといって、何の検証もしないでこのまま来年お祭りをしても良いかというと、そうではありません。テントの固定の仕方などを工夫して、たとえ強風が吹いたとしても飛ばされないような対策が求められます。

ただ、テレビで確認した情報ですが、使っていたテントがワンタッチテントなので、骨組みにも問題もありそうな…。細いので折れやすいし曲がりやすいし…。

まあ、どこでお祭りをするにしても、この時期は強風対策が必須ですね。

置き去り事故

私が住んでいる埼玉県にある知的障害者通所施設で、なんとも痛ましい事故が発生してしまいました。報道では“事故”という扱いですが、これは事件と呼んでも過言ではないレベルでしょう。ご存じない方のために、この事故の概要を書いておきます。

知的な障害を持つ作業所の利用者が、事業所の送迎に使う車の中で発見された。救急搬送されたが、死亡が確認された。車の中に6時間以上も閉じ込められ、熱中症により死亡したと思われる。車が事業所に到着した際に降ろし忘れ、置き去りにされた。

さて、どこが問題だったのでしょうか?

あくまでも推測ですが、ドライバーは72歳という年齢からすると、再雇用とか非常勤と推測します。もしかしたら俗にいう「有償ボランティア」かもしれません。使っていた車は普通のワンボックスカーで、ドライバーひとりで送迎をしていたそうです。

受け入れ側の態勢として、車を降りるときに点呼をしていたとされています。「一人ひとり点呼していたが、当日は多忙のためされておらず、ドライバーひとりで降ろした」と県の調査に対して説明したそうです。まず、ここで疑問が発生します。

朝の受け入れは、一番と言っていいほど忙しい時間帯。その時に「点呼」をするというマニュアルが解せません。ドライバーが「〇人乗せました」と報告し、降ろす側が人数を確認したうえで「〇人降ろします」の方が効率的です。そして、継続性もあります。一人ひとり点呼していたら時間がかかるし面倒なので、そのうちにしなくなります。

また、忙しいからドライバーひとりで降ろしたというのも変な話です。「忙しくても対応する」のが当たり前です。点呼するルールがあるのなら、忙しくても対応しなければいけません。それが出来なかったのは、ルールが形骸化されていたのでしょう。

次の疑問点ですが、この施設では「朝礼」をして出席者の確認をしていなかったのでしょうか。しているはずですが、形骸化していたのでしょう。だから予防線が機能しなかった。

そして、最大の疑問点です。お昼の給食がひとつ余ったのに、職員が誰一人として疑問に思わなかったのか。「急な遅刻や欠席が日常化していたので」と説明したそうですが、そんなことは言い訳にもなりません。なぜなら「そのようなことが起きて当たり前」の施設なのですから。きちんと対応できなくてどうしますか。

また「一日6回の人数確認をしていた」そうですが、それも問題です。6回ではなく「絶えず」が当然でしょう。回数を決めてしまったら「それ以外はする必要がない」と解釈されかねません。

奇しくも当日、私が仕事をしている施設で「危機管理」に関する研修をしました(自慢ですが、私が講師役です)。その中で「事故は複数ある予防策の隙間を潜り抜けて発生する(スイスチーズモデル)」と説明しています。

今回の事故は、防護策自体が形骸化していた。そして、その防護策にも問題があった。きつい言葉ですが「起こるべくして起きた事故」と言わざるを得ません。

ストレングス視点はどの段階で必要?

え~と、先週末に受講した研修で「これは大問題だ」感じたことを率直に書いてみます。

最近の流行りでしょうか。この分野でやたらと「ストレングス視点」という言葉が使われます。意味としては、日本語にするのが難しいのですが、いうなれば「潜在能力に着目しよう」とでもなりますかね。ただ単に「強み」と説明する人もいますが、意味が分かりにくいと思います。

それで、何が大問題と感じたかというと、何かというとすぐに「強みを生かして~」となるのです。ちょっと違和感を覚えました。

事例問題に「30歳 引きこもり男子 高校中退後らしい」という人物が登場しました。すると、すぐに「まだ若いという強みを生かして、就職できるように働きかけよう」となるのです。まぁ、その発想自体は否定しません。

でも、ちょっと考えてみてください。まずは本人が「どのような状態か」確認する必要がありますよね。引きこもりといっても、家から出ないのか、それとも部屋から出てこないのかでは意味が違いますよね。同様に、家族とはコミュニケーションが取れているのか、昼夜逆転しているのか、身だしなみはどうなっているのかなど、チェックしたいことは沢山あります。

それを踏まえて、ケースがどのような状態なのかを見立て、それにふさわしいサービスは何かという段になって初めて「ストレングス視点」が求められるはずなのですが、見立てることをせずに「若いという強みを生かして仕事」となってしまうのです。なんとも短絡的な…。そして、講師がそのことを指摘しないんだ、これが…。

まぁ、このような人たちには「基本が分かっていない」という言葉をプレゼントしましょう。

CSW研修 最終日

良かった良かった。何が良かったって、混乱させられただけの拷問が終わってほっとした。

まぁ、今日の午後はグループワーク中心で、結構楽しいグループだったのが救いでしたが、それ以外はねぇ…。今日、一番印象的だったのは、講師とファシリテーターとの連携が出来ていない。そして、ファシリテーターがその役目を果たしていない(昨日もそうでしたが)ことでした。

研修の最後にファシリテーターが挨拶したのですが、偉そうなことを言ってましたね、役に立たなかったくせに。私は、こんな人になりたくありません。最後の最後に講師が「時間を過ぎたのであと5分だけ」と言いながら10分話すし…。

ところで、CSWについてネットで検索してみたのですが、栃木県社協のPDFの方が分かり易く書いてありました。それで、自分が過去に勉強した「地域福祉論」や「コミュニティーワーク論」と差が無いということを確認しました。

そして思いました。今回の講師は、難しくないことを分かりづらく話していたのだと。私にはとても真似できません。

プロフィール

Hikawa

Author:Hikawa
知的障害者の通所施設で仕事をしている管理人が、障害者福祉やボランティア、危機管理に関して、日頃の関わりから問題提起まで幅広く書いています。

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